出版社: Nathan/Delpire 2001年刊
310頁 , 図版多数 , オールモノクロ , 30.4×29.3cm
ハードカバー , フランス語
連続写真のパイオニア、エドワード・マイブリッジからは一歩後れをとったものの「写真銃」や、そこから生み出された「クロノフォトグラフ」といった <欧米マインド> を色濃く反映させた装置や視覚像の生みの親としては、こちらがより一層興味深い フランスの生理学者エティエンヌ=ジュール・マレー Etienne-Jules Marey (1830-1904) 。
とりわけクロノフォトグラフは、1コマずつ切り離し撮影されたマイブリッジの連続写真を批判し、一連の動きを1枚の写真に撮り収めることにこだわり続け制作され、その後のデュシャンやボッチョーニなどのアーティストたちにも多大な影響を与えるほどにヨーロッパを表象するものとなりました。
本書は、そんなクロノフォトグラフを、写真銃による12コマのものからフィルム式に至るものまで、大判の良質なプリントでもって余すところなく紹介しています。
ちなみに、マイブリッジのものは価格破壊のタッシェンによる『Eadweard Muybridge: The Human and Animal Locomotion Photographs』 Amazon Link のような良質なプリントでボリューム満点のものが多数存在しますが、ことマレーに関しては貧相なプリントのものは多数存在すれど、大判で良質なものはなかなか見付けられなかった、そんなオトグス・スタッフがやっと見付けた、おすすめの一冊です。
※掲載画像はすべて以前に販売したものを使用しています。